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今、見頃のスイセンが・・毒だった! [知らなかった・・]

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晩秋から、あちらこちらでよく見かけているあのスイセンが毒であったとは、情けないことに本当に知りませんでした。

厚生労働省のサイトをみて驚きました。

ほとんどの方はご存じだったのでしょうが・・・。以下、その厚生労働省のサイトを参考にしています。


高等植物であるスイセン




分類とすれば  ユリ目、ヒガンバナ科、スイセン属
            (APG分類体系ではキジカクシ目、ヒガンバナ科、スイセン属)


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典型的な球根植物

ニホンズイセン 

日本で一般にスイセン(水仙)といえば本種を指す。花期は12~2月。鱗茎は卵球型。葉は帯状でやや厚く粉緑色で、円頭またははなはなだ鈍頭となり、幅0.8~1.5 cm、長さ20~40 cm、包は乾膜質、長さ3~5 cm。花は数個ありやや不同長の小梗上につき、白色である。花冠筒部は淡緑色で長さ約2 cm、花被裂片は平開し、卵円形または広楕円形で、微凸頭、長さ1.5 cm。副花冠は黄色、杯状をなし、径約1 cm。


ラッパスイセン 

南西ヨーロッパ原産。葉は直立し長さ36 cmまでで幅は0.6~1.3 cm。花茎は葉とほぼ同長。1花茎に1花をつけ、副花冠は花被片と同長かそれより長い。花期は3~4月で、花壇、切り花用として栽培される。ニホンズイセンに対して、大型の花をつける本種などを西洋スイセンと呼ぶこともある。




毒性成分
リコリン lycorine、タゼチンtazettineなどのアルカロイド

リコリン・・・アルカロイドの中では比較的毒性は少ないそうです。ヒトに対しての致死量は10g

タゼチン・・・リコリンと大体似ているようです。同じように毒性は比較的少ないとのことです。



中毒症状 悪心、嘔吐、下痢、流涎、発汗、頭痛、昏睡,低体温など


発病時期 30分以内の短い潜伏期間の後に発症。


発生事例を以下に記載します。

(症例1)
2009年4月29日に兵庫県豊岡市の施設において、ニラと間違って食事に入れられたスイセンの葉を食べた36~60歳の男女計8人が、嘔吐や下痢などの食中毒症状を訴えた。

うち5人が病院で手当てを受けたが症状は軽く、回復した。施設の職員が自宅の畑で栽培していたスイセンの葉をニラと勘違いして施設に持ち込み、28日の昼食として卵と一緒に調理し施設利用者らに提供。12人が食べ、8人が間もなく発症した。


(症例2)
2008年12月5日に茨城県潮来市の小学校で、調理実習で作ったみそ汁を食べた児童5人が吐き気や嘔吐の症状を訴えたと発表した。全員軽症。みそ汁に、校庭の菜園で栽培していたスイセンの球根をタマネギと間違えて入れた。

5日午前、みそ汁に入れて3年生と4年生の児童11人と教諭1人が食べた。


(症例3)
2007年5月9日青森県上十三地方の30代と60代の女性2人がスイセンをニラと間違えて食べて食中毒になった。2人は4月19日、十和田市の道の駅直売所でニラとして販売されていたスイセンを購入。

5月7日に酢味噌和えにして食べ、吐き気を訴えて病院の治療を受けた。スイセンは販売者が山でニラと間違えて採取し、販売していた。


(症例4)
2008年4月青森県盛岡の老人福祉施設の利用者と職員計5人がスイセンを誤って食べ、嘔吐や下痢などの食中毒症状を訴えた。2人が通院したが、全員回復。

同施設の職員、利用者らは27日夕、散策の最中に食用のノビルと間違えてスイセンを採取。施設に帰り自分たちで調理し、10人がみそ汁に入れて食べた。食べた10人のうち、職員1人と利用者4人が下痢や嘔吐などの食中毒症状を訴えた。


(症例5)
2006年5月16日北海道美瑛町で、スイセンをニラと間違えて食べた女性9人が、嘔吐や頭痛などの食中毒症状を訴え一時入院した。



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今は、そんなに事故は少ないようですが、油断大敵です。 間違って販売所で売られていたら購入者は知らずにそれを調理して食するとなると大変です・・・・販売所では、ニラを疑ってしまい、購入を避けるようになるのが自然の流れでしょうか・・。


中毒対策

一般にヒガンバナ科植物にはヒガンバナアルカロイドが含まれており、それらが有毒成分となる。Narcissus属には有毒成分はリコリン(lycorine )、ガランタミン(galanthamin)、タゼチン(tazettine)とシュウ酸カルシウム(calcium oxalate) などである。全草が有毒だが、鱗茎に特に毒成分が多い。食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。

このような事にならないように・・・まず、においで判断するとのことです。



毒性成分の分析法 (観 公子ら、東京健安研セ年報 Ann. Rep. Tokyo Metr. Inst. P. H., 57, 289-292, 2006による薄層クロマトグラフィーによる方法) 球根を0.1 mol/L 塩酸で抽出した溶液について薄層クロマトグラフィーを行う。展開溶媒はエタノール/ベンゼン/水混液(4:2:1)、発色はドラーゲンドルフ試薬を用いる。Rf 0.71 にリコリンの標品と一致するスポットを認める。




間違えやすい植物 葉はニラ、ノビルによく似ているため間違えやすい。鱗茎はタマネギと間違えやすい。ニラとの区別は臭いをかげばすぐにわかる。ニラは強烈な臭いを放つ。



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育てて、鑑賞する楽しみは

一定の寒さに当たらないと開花しない性質があり、晩秋に球根が市場に出回ります。

西洋スイセンは4月ごろに開花するので、スイセンを鑑賞するという意味であれば楽しむ期間が増えて嬉しい限りです。

春先には開花株が出回り、それを観賞することもできるのでちょっと楽しみです。


開花後は葉と茎が枯れるまで切らずに置いておくと、球根が太る。チューリップと異なり、子株が育っても親株も残るのはちょっと嬉しいです。 球根を分球させて増やすのが一般的でしょう。


スイセンは日本の気候と相性が良いので、植え放しでも勝手に増える・・・よくその辺に生えているのをよく見かけます。

球根が細分化するばかりで、開花しない場合は、土壌の窒素過多か、植え付けが浅すぎることが原因であることが考えられます。

夏場は地表面を別の植物で覆うと、温度が上がり過ぎず、地中の球根に適した環境を維持できるようです。


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